(鎌倉殿の13人)敵将を呪詛(じゅそ)する風習の不思議

三谷幸喜・作『鎌倉殿の13人』(第13話)
(NHK大河ドラマ、2022年)

 『鎌倉殿の13人』を私はリアルタイムで視聴していなかったのですが、このたびDVDで観る機会をもつことができました。脚本家の三谷幸喜さんのおかげで、今まであまり興味のなかった鎌倉時代の人々の生活や人間模様を知ることができてうれしいです。今回は第13話「幼なじみの絆」を観た感想をリポートします。
 今回は源氏の血筋である木曾義仲(青木崇高)が堂々と登場し、頼朝(大泉洋)の鎌倉政権よりも勢力がある様子が描かれました。
 また、東北では平泉に藤原秀衡も大きな勢力となっていることも触れられました。そして京には清盛が死んだとは言え、まだ平家の残党もいる状況です。
 頼朝たちが敵の大将たちを「呪い」「祈祷」で殺そうとしている様子があり、現代との違い、中世とはこういう時代だったのかという気分になりました。そういえば、何回か前には男児を得るために祈祷をしたり、親が功徳を積むと望む性別の子が生まれると信じて、頼朝が恩赦をしたりというエピソードを描かれました。
 義時(小栗旬)がようやく八重(新垣結衣)と夫婦になれそうな展開となりました。ただ、その直前に頼朝が八重を訪ねてきて接近していたシーンもあり、頼朝の女好きの側面も描かれました。苦笑するしかありません。
 頼朝の愛人(側女)の亀(江口のりこ)が正室・御台所の政子(小池栄子)に「教養をつけて御台所にふさわしい女になりなさい」と説教されたことも笑えたところでした。
 前回のラストで大江広元が頼朝に「気になることが1つ」と言っており、私は「義経に警戒せよ」というニュアンスのことが言われたと予想しましたが、今回はそのことは全く触れられませんでした。
 次回はどうなるのでしょうか。楽しみです。

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