(ライフハック)タスクの残量が見えると脳が活性化する
樺沢紫苑 著『これからの生き方図鑑』
(光文社、2023年)

本書は精神科医の樺沢紫苑さんの新作です。コロナ対応が一段落して、「さあこれから」という時期です。働き方、レジャーの楽しみ方など、今後の行動の仕方や将来展望について考えるための本書を読んでみました。
本書には47個の具体的な論点と方法が示されています。今回は「忙しさをどう乗り切るか」に関する項目を取り上げます。
私が最も勉強になったのは「すべてのタスクを書き出し、進捗管理する」です(125ページ)。樺沢さんは、「山ほどある」と思った仕事でも、実際は少し大きめのプロジェクトが「3つある」だけだったりすることが、書き出すことによってわかると述べています。
それが分かれば、3つのプロジェクトを10個以上に細分化し、残りの日数で割ると1日あたりにこなすべきタスクが明確になります。
本書を読んで初めて知ったのですが、「残りの仕事量が見えると、脳が活性化する」ことを、心理学で「終末努力」と言うそうです(127ページ)。
本書のこの部分は、本当に有益だと思いました。私は忙しいときほど、仕事が「山ほどある」と思って、ウンザリしてやる気が出なくなっていましたので、今後は、まずタスク全体を書き出すということをしていきたいと思いました。