映画「シン・仮面ライダー」鑑賞記:「プラーナ」って何?
庵野秀明[監督]『シン・仮面ライダー』
東映、2023年3月公開
2023年3月に公開された「シン・仮面ライダー」を観ました。テレビ放送から50年の企画作品だそうです。
映画館で3月末に1回、4月後半に1回。映画館で同じ映画を2回観た記憶はなく、2回観たいほど面白かったということです。
小説の感想は「ストーリー」というカテゴリーでブログ記事を書いてきましたが、今回初めて映画の感想を書いてみようと思いました。
1. デザインのカッコ良さ
この映画を観て、最初に感じたのは仮面ライダーのマスクとバイク「サイクロン号」のデザインのカッコ良さです。マスクは輪郭が丸くてカワイイですが、装着した時に後ろから長い髪が出ているのが、人間らしさと哀愁が漂う感じがして、すごく魅力的だと思いました。バイクも変形したときの左右3つずつの排気部分(マフラー)が何とも言えずカッコ良かったです。
デザインのカッコ良さというのは、ストーリーとは直接関係ないのですが、しかし目を引かれてしまいました。
2. 「プラーナ」とは何か?
1度目の鑑賞では、ストーリー展開をあまり追うことができていませんでした。そして、全編で語られていた「プラーナ」とは何かというのが分かるようで分からないまま、闘いのシーンの連続に目を奪われてしまっていました。
漠然と「プラーナ」=「魂」かな、とかに思って観ていました。しかし、作品の設定上は、もう少し入り組んでいるようです。
パンフレットを買っていたので、「プラーナ」についての解説部分を拾っていって理解しようとしました。パンフレットには劇中での緑川博士のセリフからの抜粋がありました。
①「プラーナは君の生命力そのものを直接支えていく。」
「君を超人に変えたのも圧縮されたプラーナの力だ。君の身体に施されたプラーナの吸収増幅システムがその源。」
それから緑川博士の娘、ルリ子のセリフの要約。
②「緑川博士が開発したプラーナシステムは、大気中に圧縮された他生命のプラーナを自らの生体エネルギーに変換する装置。つまり、他の命を吸い続けているのだ。何も食べずに長生きしたいと人類がプラーナシステムも装着しても、人間同士でプラーナの奪い合いになる。だから緑川博士は開発を止めた。」
③「チョウオーグによるプラーナの強奪。言わば魂を別の場所に連れていかれた感じ。そこを私達はハビタット世界と呼んでいる。」
パンフレットに書かれていた③のセリフを見ると「プラーナ」=「魂」という私の最初の理解は間違いではなかったと思いました。ただ、②のセリフからは「プラーナ」は「酸素」や「食べ物」など、生命維持に必要な栄養物という意味もあることが分かりました。
映画「シン・仮面ライダー」。本当に面白かったです。エンドロールのところでテレビ「仮面ライダー」の時の主題歌・挿入歌が3曲流れましたが、映画館に来ていた他のお客さんの集中力が一段と上がって、音楽に聴き入っている様子が伝わってきました。「当時を思い出しているのかな~」とか想像してしましました。私がそういう気持ちでしたから。
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