【12時間44分の聴書体験】『ハリー・ポッターと賢者の石』Audible版で再発見!VIVANTにも通じるスネイプ先生の二面性
J. K. ローリング 著『ハリー・ポッターと賢者の石』
(静山社、1999年)

映画『ハリー・ポッター』シリーズはとてもヒットしましたね。原作小説も本屋に山積みになっていてとても売れたようです。一説には聖書や毛沢東語録に次ぐレベルに世界で売れた本のようです。私は今まで、テレビ放送されていた映画をいくつか観たことがありましたが、今回アマゾンのオーディオブック・サービスのaudibleで『ハリー・ポッターと賢者の石』を聴いてみました。
12時間44分かかります。私は1.0倍速で、1日あたり約30分ずつ聴いていって25日で聴き終わりました。風間杜夫さんの朗読です。すべてのキャラクターの声を風間さん一人で朗読していて、「すごい」と思いました。
ストーリーのあらすじはご存知の方も多いと思いますので省略します。私の感想としては、ハリーたちが魔法学校に入学して、4つの寮どうしで得点を競い合うシステムが面白いと思いました。このシステムによって、同じ寮生どうしの友情が深まっていく様子が分かりました。ただ、他の寮生とはいがみ合う関係になっており、あまり健全ではないようにも感じました。このシステムは実際のイギリスのパブリック・スクールでとられている「ハウスシステム」と呼ばれるものだそうです。
もう1つ触れておきたいのは、スネイプ先生です。スネイプ先生は、スリザリンという寮の寮監を務めています。ハリーに寮はグリフィンドールで、そのせいなのかスネイプ先生は最初からハリーに冷たいというか、嫌っているような先生としてストーリーが進行していきました。
ところが、最終盤で分かったのですが、スネイプ先生はハリーを守るように行動していたのです。こういうスネイプ先生の行動は、テレビドラマのVIVANTでも触れられていました。「スネイプ社と商談がある」という乃木憂助の言葉を、公安の野崎が『ハリー・ポッター』の文脈で理解するというところがポイントになっています。そのことを思い出しました。
スネイプ先生はかつて、ハリーのお父さんを憎んでいましたが、ハリーのお父さんに命を救われたことがあって、その恩義からハリーを助けるように行動したということが最終盤で明かされます。
Audibleの月1500円のサブスク会員だと『ハリー・ポッター』シリーズはすべて追加料金なしで聴けますので、次は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を聴く予定です。『ハリー・ポッター』ファンのみなさまにも是非おすすめします。