人間関係を「1 : 2 : 7」で考察すると気楽に過ごせる
樺沢紫苑 著『これからの生き方図鑑』
(光文社、2023年)

本書にはアフター・コロナの新生活で何に気をつけて、どう行動すればいいのかについて47個の具体的な論点と方法が示されています。今回は「好意の1 : 2 : 7の法則」です。
これは10人の人がいると1人はあなたを嫌ってくるが、応援してくれる人は2人いて、残りの7人はどちらでもない、というユダヤ教の教えです。
樺沢紫苑は、これを「好意の1 : 2 : 7の法則」と名付けています(151ページ)。樺沢さんは以前にも『ストレスフリー超大全』という本で、この法則を紹介しています。もともとは岸見一郎さんがアドラー心理学を紹介した『嫌われる勇気』という本の中で、このユダヤ教の教えを紹介していました。
この法則について読んだとき、嫌ってくる人の割合は10人に1人というのは、私の生活実感よりは多いなと思いました。学校のクラス40人ぐらいだと4人程度ということですが、そんなにたくさんいるという実感はありませんでした。また、「8人の人に応援されたか?」と振り返ってみても、そこまで多いという実感はありませんでした。
ただし、もっと大雑把に考えて、一定の割合でソリの合わない人というのがいて、それよりも多い割合でウマの合う人がいて、もっと多くの人が何とも思っていない、という3つの割合だと考えると気が楽だと思いました。
この「好意の1 : 2 : 7の法則」というのは、職場など何かの集団の中で生きていく場合の気構えとして、とてもいい考え方だと感じています。