(鎌倉殿の13人)2代将軍が昏睡の後で生き返り、大混乱に!
三谷幸喜・作『鎌倉殿の13人』(第31話)
(NHK大河ドラマ、2022年)

『鎌倉殿の13人』を私はリアルタイムで視聴していなかったのですが、このたびDVDで観る機会をもつことができました。脚本家の三谷幸喜さんのおかげで、今まであまり興味のなかった鎌倉時代の人々の生活や人間模様を知ることができてうれしいです。今回は第31話「諦めの悪い男」を観た感想をレポートします。
今回の題名「諦めの悪い男」の意味は、番組の最期のところで斬られた比企能員(佐藤二朗)のことだと思いました。能員が度胸よく丸腰で北条の館に交渉に行ったはずが、斬られても倒れない。実は着物の下に鎧を着込んでいたのです。いつだったか、以前にもこういうことがあったような気がします。
結局、能員は斬られ、比企の一族は滅ばされました。これを主導したのは北条義時(小栗旬)で、ここ数回で繰り広げられた北条と比企の勢力争いは北条の勝利で決着しました。
今回の冒頭では2代目「鎌倉殿」の頼家が病で昏睡状態となり、3代目を誰にするのかという駆け引きが始まり、選択肢は①比企が乳母(めのと、育ての親)となっていた一幡(頼家の長男)、②頼家の次男の善成、③頼朝の子で2代目「鎌倉殿」の頼家の弟の千幡、というのが有力な候補でした。
しかし、皆幼く、誰かが後見人となって政治を行う必要がありました。比企としては乳母を努めた一幡が3代目になるのが最も有利でした。③の千幡は北条が乳母を努めたので、これを推しました。②の善成の乳母は三浦氏でした。
比企氏を滅ぼした北条は御家人の頂点に立ち、③の選択肢を取りました。しかも、①の一幡を「行方知れず」ということにして、以後、一幡を担ぎ出す芽を摘む念の入れよう。
ところが番組のラストでは、昏睡状態だった2代目「鎌倉殿」頼家が意識を取り戻してしまいました。
さて、頼家がどう出るのか。次回が楽しみです。

