「分かりやすい説明」の4つの要素と2つのトレーニング法

樺沢紫苑 著『これからの生き方図鑑』
(光文社、2023年)

 本書にはアフター・コロナの新生活で何に気をつけて、どう行動すればいいのかについて47個の具体的な論点と方法が示されています。今回は「説明力」についてです。
 人に何かを説明する、という行為は一日に何度もあると思います。しかし、これを「説明力」として普段からトレーニングすることを今まであまりしてこなかったように思います。
 本書では「説明力」の4つの要素が次のように列挙されていて(111ページ)、とても分かりやすかったです。

①結論を最初に言う
②一文を短く言う
③形容詞ではなく数値を使う
④データ・根拠の出所を明示する

 そして、この「説明力」のトレーニングの仕方が2つ示されていました。それは、

 ①「書く」アウトプットをする
 ②本を読んだら感想を書く

 樺沢さんは『アウトプット大全』という本でも「書く」アウトプットの具体的な方法を述べておられます。今回、私はアウトプットの力は特に「説明力」につながるのだと理解しました。
 最後に、樺沢さんが強調しているのは、「何を話すのか?」よりも「どう話すのか?」「どんな雰囲気で話すのか?」のほうが、実は何倍も重要と述べている(113ページ)ことを付け加えておきたいと思います。
 表情・姿勢・視線・声の大きさ・トーン・ゼスチャー・服装などの「非言語的コミュニケーション」は、話す言葉の意味・内容・文字列という「言語的コミュニケーション」よりも大きい。これからの生活では、このことをしっかり意識していくべきだと思いました。

Follow me!