「なぜ書くのか?」:自分の経験の意味を理解するため

齋藤孝 著『原稿用紙10枚を書く力』
(大和書房、2023年)

 本書はもともと2004年に出版された本ですが、その後の約20年でSNSやネット、AIの進化を経た後の2023年に増補新装版として再度出版されました。
 本書の「増補新装版へのまえがき」に書かれている「書く力が必要とされる理由」の3つ目について今回は紹介します。
 書くことは自分と向き合って、自分が体験したことの意味を認識し、定着させていくことだと齋藤さんは述べています(15ページ)。つまり、書くことは自己形成につながる。これはとても大事なことだと感じます。
 「書く力」とは、①説明力、②頭の「粘り力」、③自己形成、である。だからこそ、SNSやネット、AIの進化した社会において「書く力」が必要なのだというのが本書の「まえがき」に書かれていました。
 本書は、原稿用紙10枚という長さの文章の書き方について書かれた本ですが、最初になぜ「書く力」が必要かということについてしっかり書かれていて、とても勉強になりました。
 本書はもともと2004年に出版された本ですが、約20年の社会の変化を踏まえて、ますます「書く力」が重要になってきているのだと思いました。

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