(鎌倉殿の13人)八重さんの死で義時の苦悩がどんどん深まる
三谷幸喜・作『鎌倉殿の13人』(第21話)
(NHK大河ドラマ、2022年)

『鎌倉殿の13人』を私はリアルタイムで視聴していなかったのですが、このたびDVDで観る機会をもつことができました。脚本家の三谷幸喜さんのおかげで、今まであまり興味のなかった鎌倉時代の人々の生活や人間模様を知ることができてうれしいです。今回は第21話「仏の眼差し」を観た感想をレポートします。
今回のストーリーで一番骨太の部分としては北条義時(小栗旬)の妻・八重(新垣結衣)が死ぬというところだと思いました。
かなり若い時の死で、長男がまだ5、6歳ぐらいで死んでいます。八重は親のない子ども10人以上を自宅で預かって育てていたという設定になっていましたが、その中の1人が川で溺れそうになったのを助けようとして、自分が溺れて亡くなってしまうというストーリーになっていました。このあたりのことは脚本の三谷幸喜さんの創作だと思いますが、あっけない亡くなり方で、少し意外な感じでした。
そして、この時期から義時の苦悩がどんどん深くなっていくのではないかと予感させる回だったように思います。
義経を討ち取るように藤原泰衡をけしかけて、その後、奥州平泉を攻め滅ぼすというのは頼朝(大泉洋)の策でしたが、それに加担している義時は自分も「非道なことをしている」と妻・八重に吐露していました。
今回は、八重の死という大きなストーリーの展開がありましたが、それを見守るように運慶が彫った阿弥陀如来(あみだにょらい)の像も登場しました。そういえば、鎌倉時代は仏教が盛んだった時代と習ったことを思い出しました。
次回も楽しみです。