【祝!続編決定!】VIVANTの「未回収の伏線」が気になる

福澤克雄、蒔田陽平 著『VIVANT』(上)
(扶桑社、2023年)

 

 大ヒットした2023年のドラマVIVANTの小説版をaudibleで聴き直しました。堺雅人さんや阿部寛さんとは別の人が読み上げていますが、テレビで観たときの情景がよみがえってきて再び感動しました。面白いです。先日、続編の制作が決定したという報道がありました。テレビ放送されるのは2026年のようですが、今から楽しみです。


 テレビ視聴したときには気づかなかったのですが、未回収の伏線があることに気づきました。


 それはGFL社のアリーさんの周辺に関することです。アリーは謎の組織「テント」のモニターで、乃木憂助に脅迫されて「テント」の情報を漏らしてしまいます。その脅迫シーンでは、アリーの家族の殺害が行われたように見せかけて、実際には家族は殺されていませんでした。家族の無事が分かったことに安堵したアリーは「テント」の通信に使う暗号を書いたメモを乃木に渡します。それを手がかりに乃木ら別班は「テント」の交渉場所に駆けつけることに成功します。
気になっているのは以下の点です。

・アリーの家族は殺害されていない。
・乃木は「テント」に接触・潜入した後、「アリーの家族を殺害した」と告げている。
・「テント」の幹部は、情報を漏らしたアリーがいるベネズエラのカラカスに組織ナンバー3のバトラカを送って、「お前は自由の身だ」と伝えてくるというくだりがある。

 私の疑問は、このときアリーと接触したバトラカは、実際はアリーの家族が生きていることを知ったのではないか、ということです。
その後、バトラカはベネズエラから帰還して、「テント」で活動し、乃木とも会っています。しかし、乃木の「アリーの家族を殺害した」という発言を修正する場面はありませんでした。
 この点は、ストーリー展開のうえで重要でないから結果として未回収として放置されたのか、それとも、続編のストーリーに絡んでくるのかどうか。全く些細な気づきですが、「未回収の伏線」であることは間違いないように思いますので、記しておきたいと思いました。2026年の続編を楽しみにしています。

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