もっと早く知りたかった――手帳の書き方

さとうめぐみ 著『幸せな人がこっそりやっている手帳の書き方』
(英和出版社、2016年)

 社会人になってから手帳に予定を書き込んでスケジュール管理をしてきました。手帳はとても便利だと感じていますが、もしかしたら、もっと良い手帳活用法があるのであれば、取り入れてみたいと思い、本書を読んでみました。
 本書の著者、さとうめぐみさんは手帳を使ってスケジュール管理をするだけでなく、自分の夢や願いを叶えるための「手帳セラピー」を考案し「手帳セラピスト」として活動されています。
本書の冒頭でまとめられていますが、さとうさんが提唱する「手帳セラピー」には基本ルールが5つあります。

・手帳を1冊にまとめる。
・5色ペンで色の力をもらう。
・予定だけでなく、気持ちも書く。
・手帳タイムを取る。
・書きながらイメージする。

 手帳を1冊にまとめるのは、プライベートと仕事に分けると、両者でダブルブッキングをしてしまうことがあるので、それを避けるというのが主なねらいです。
 5色のペンを使って記入するのは、例えば「赤」=「重要なこと」、「緑」=「プライベート」などに分けて記入することで、分かりやすさを重視するものです。特徴的なのは「オレンジ」で「叶えたい夢、目標」を書くというところだと思いました。私は、今までこれをやったことはありませんでした。
 手帳に予定だけでなく、気持ちも書くのは「あんなことがしたい」「こんな風になりたい」「あれがほしい」などの気持ちを書いて、見えるようにしておくと大抵のことは実現できるというさとうさんの考えから提唱されています。


 「手帳タイム」についてさとうさんは次のように述べています。

手帳を上手に使いこなしている人はたいてい決まった時間に手帳を開き、記入しています(16ページ)

 私もだいたい毎朝、手帳を開きますが、それはその日のスケジュールを確認するのが主な目的でした。そして、決まった時間に手帳に記入する習慣がありませんでした。本書で提唱されているのは、少し「日記」の要素も入っているようにも思いました。
 さとうさんは、寝る前、週末または週初め、月末、年末や年度末に「手帳タイム」を取ると良いと述べています。
 本書の特徴として、手帳に書いたことを実現していくために「イメージすること」を重視していることがあると思います。イメージが苦手な人でも手帳に書くときには無意識的にイメージを行っているはずだとさとうさんは述べています(17ページ)。楽しい予定を手帳に書いたら、楽しんでいる自分の姿を思い浮かべることで、目の前の予定をただこなすだけの毎日から抜け出すことをさとうさんは重視しています。これはとても大事だと私も思いました。
 本書を読んでやってみたいと思ったのは、「手帳タイム」をもっときちんと取るということと、書きながらイメージするということです。本書を読んで、手帳の使い方の幅が広がったと思いました。

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