高齢社会の処方箋:認知症リスクも高める悪口の健康被害
樺沢紫苑 著『これからの生き方図鑑』
(光文社、2023年)

本書にはアフター・コロナの新生活で何に気をつけて、どう行動すればいいのかについて47個の具体的な論点と方法が示されています。今回は「悪口」についてです。
本書の題名に「図鑑」という言葉が入っています。実際、多くのイラストが掲載されていますが、「これからは悪口を言わない」という項目のイラストは、「皮肉・批判度の高い人」>「1日41本以上タバコを吸うヘビースモーカー」となっています。「何のこと?」と思い、イラストの下のキャプションをみると「皮肉・批判度の高い人」はそうでない人と比べて認知症になるリスクが3倍、。ヘビースモーカーはそうでない人と比べて認知症になるリスクが2.1倍、と説明されています。つまり、「皮肉・批判度の高い人」は認知症にとてもなりやすいということです。
悪口を言うと、脳内でストレスホルモンのコルチゾールが過剰分泌されて海馬の神経(記憶の保存に関わる)や前頭前皮質のシナプスのつながりを40%も破壊すると説明されています(220ページ)。
私は本書を読んで、この脳内のメカニズムを初めて知りました。飲酒もストレスホルモンのコルチゾールを増加させるということも本書には書かれていました(271ページ)。ということは、お酒を飲みながら、人の悪口を言うというのはストレス発散に全然ならない、最悪な行動なのではないかと思いました。

