(『鎌倉殿の13人』)兄・北条宗時が落命、そして愛之助さんオールアップ

三谷幸喜・作『鎌倉殿の13人』(第5話)
(NHK大河ドラマ、2022年)

 『鎌倉殿の13人』を私はリアルタイムでは視聴していなかったのですが、このたびDVDで観る機会をもつことができました。脚本家の三谷幸喜さんのおかげで、今まであまり興味のなかった鎌倉時代の人々の生活や人間模様を知ることができてうれしいです。今回は第5話「兄との約束」をリポートします。

 今回の最大の事件は北条義時(小栗旬)の兄・宗時(片岡愛之助)の死だと思います。宗時は頼朝(大泉洋)を北条家に引っ張り込んだ最大の立役者。戦の準備、実際の合戦でも頼もしい活躍をしていましたが、頼朝の挙兵から2戦目の負け戦の最中に落命する様子が今回描かれました。
 大河での片岡愛之助さんの演技は『真田丸』の大谷吉継役の時からとても好きでした。『鎌倉殿の13人』では5話目で片岡さんの出番終了というのはちょっと寂しい気がしました。
 さて、宗時は弟・義時との別れ際に、「わしは本心では源氏とか平氏とかはどうでもいい。西から来た奴らの顔色を伺いながら生きるのが、もうまっぴら御免だ。坂東武者だけの世を作る。そのてっぺんに北条が立つ。そのために頼朝の力が必要だ。」と告げました。このセリフがとても印象に残りました。教科書的な一言で言うと「平家一門の横暴」ということではないか。当時の関東の武士たちの思いはこういう悔しい気持ちがあったのではないかと思いました。
 『半沢直樹』の時の片岡さんも、とても面白いキャラクターを演じられるかただなと好感をもっております。ともあれ、兄・宗時が亡くなって、弟・義時が北条を引っ張らなくてはならなくなる展開になってきました。次回が楽しみです。

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