(鎌倉殿の13人)密会のため宿所を抜け出た頼朝の強運
三谷幸喜・作『鎌倉殿の13人』(第7話)
(NHK大河ドラマ、2022年)
『鎌倉殿の13人』を私はリアルタイムでは視聴していなかったのですが、このたびDVDで観る機会をもつことができました。脚本家の三谷幸喜さんのおかげで、今まであまり興味のなかった鎌倉時代の人々の生活や人間模様を知ることができてうれしいです。今回は第7話「敵か、あるいは」を観た感想をリポートします。
今回のストーリーでは源頼朝(大泉洋)の「運の強さ」が際立ちました。これまでにも、頼朝が幼少だったこと平清盛に殺されず伊豆に流罪となって命が助かったという「運の強さ」がありましたが、前回(第6話)の放送でも、大敗した戦で山中に潜んでいた頼朝を発見した敵方の梶原景時(中村獅童)がなぜか見逃して首を取られず、海路で房総半島に逃げ延びるという「運の強さ」も触れられていました。
そして今回描かれた頼朝の「運の強さ」は、房総半島から北上する途中、平家方に夜襲をかけられるのですが、地元の女と密会をしていたため本来の宿泊所にいなかったのが幸いして生き延びたという話です。江口のりこさん演じる地元の女は、頼朝の宿が夜襲されたとき「ついでにうちの夫も打ち取って」と言っていました。頼朝は「夫婦だったのか。なぜ言わぬ?」と言っていました。このやり取りが今回一番笑えました。
大敗した頼朝でしたが、軍を立て直して房総半島を北上していきます。さすがに平清盛も放ってはおけなくなり、頼朝を「必ず打ち取れ」と号令をかける状況になってきました。次回が楽しみです。